マンチェスターシティ全選手紹介シリーズも終盤の差し掛かってきました。マンチェスターシティのセンターバックの質は世界トップレベルでみな個性的です。
今回はマンチェスターシティが昨季プレミアリーグを逃してしまった要因として彼の不在が挙げられほど重要な存在であったアイメリック・ラポルテについてご紹介します。
基本情報・成績
ポジション:センターバック、左サイドバック
所属:マンチェスターシティ
前所属:アスレティック・ビルバオ
フランス代表
生年月日:1994年5月27日
市場価値:5000万ユーロ
20-21シーズンの成績:26試合2ゴール
マンチェスターシティでの成績:110試合8ゴール3アシスト
プレースタイル
希少な左利きセンターバック
ラポルテがペップに重宝されている点は左利きである点だ。スムーズにビルドアップすることができるのでペップの理想とするポゼッションサッカーにフィットする。状況判断、パスの精度ともに間を大切にするサッカー文化を持つスペイン、アスレティック・ビルバオのもとで磨いていたため、ペップシティにもすぐに順応した。
現実、ラポルテのビルドアップ能力はマンチェスターシティの選手の中でも1、2を争うほどだ。怪我明けのリヨン戦でのチャンピオンズリーグ準々決勝、前シーズンのトッテナムとのチャンピオンズリーグ準々決勝では軽率なビルドアップミスで評価を下げてしまったがプレミアリーグで見せていた能力の高さは揺るがないものだろう。
実際、ラポルテのキックは凄まじく、ラポルテにしか蹴ることのできない弾道のボールも存在する。逆サイドへライナー性の伸びていくボールを蹴ることは同ポジションの最高峰フィルジル・ファンダイクには不可能だ。
総合力の高い守備力
ルベン・ディアスがマンチェスターシティにやってきて、ストーンズが怪我から復帰するまでラポルテはマンチェスターシティの守備において精神的な支柱だった。リーグ戦でリヴァプール相手にあのような勝ち点差をつけられて優勝されたのはラポルテはシーズン通して不在だったことが原因とされるほど守備には安定力がある。
釣り出された時の一対一には少し不安があるものの、ラポルテの持つカウンター対応能力の高さはマンチェスターシティのハイラインにとって重要なピースだ。さらに同ポジションを務めていたオタメンディと違って、不用意に勝負をすることはまずなく冷静に相手に対応することができる。フィジカル的にも全くプレミアリーグでは問題にならないレベルでクレバーさと強さを持った選手だ。
そして空中戦はラポルテの強みの一つだ。ロングボールやクロスを跳ね返すのはもちろん、フィジカルに任せただけの空中戦ではなく、競り合う前の準備をしっかりしている点は非常に評価が高い。セットプレーでもターゲットマンになり、ヘディングでバンバン点を決めている。
ラポルテの良い点の一つは左サイドバックでも起用することができることだ。何かとマンチェスターシティの左サイドバックは不安定になりがちな中、守備力が他の左サイドバックに比べて高いラポルテは守備を安定させる目的で左SB起用される。攻撃力は流石に本職に劣るものの、守備面で強みを持っている。
代表に呼ばれなかった原因
フランス代表にはとうとう招集されず
ラポルテはフランス代表に長らく呼ばれていなかった。フランス国内でもラポルテ待望論が流れるほどラポルテは実績と実力が備わっているのに招集はされなかった。理由は二つある。
理由の一つ目は単純にデシャン監督のプレー面以外の評価が低かったことだ。デシャン監督はラポルテのシャイな性格を少し不安視しており、ロッカールームで馴染むのにも時間がかかる選手であることから招集を見送ったとされている。確かにラポルテはシャイでおとなしい性格でピッチ上でも寡黙だ。センターバックとしてその性格は少し相方によってはマイナスになってしまうかもしれない。
さらにはフランス代表のセンターバックが優秀すぎる点も挙げられる。ラポルテが呼ばれなかった当時のセンターバック陣はキンベンペ、ウンティティ、ヴァラン、リュカ・エルナンデス、ラングレらの調子が良く、現在もウパメカノといった新たなタレントが続々と登場している。試合に出れていない状況を踏まえると、ラポルテの招集が見送られていたのは妥当だろう。
スペイン代表で輝けるか?
ラポルテはユーロ2021に向けてついに国籍を変えることを決意。出身地ではなく、長らく育ってきたスペインの地に自らのナショナルチームを選択した。実は2010年からアスレティック・ビルバオのユースチームに所属しており、フランス出身とだけあってバスク純血主義のチームの中でも異質の存在。青年期の一時期をバスクで育っているのでバスク純血主義の条件を満たしていることとなり、アスレティック・ビルバオでデビューも果たしのだ。
ゆかりのあるスペインではラポルテは果たして成功できるのか少し考察する。現在のスペイン代表のセンターバックにワールドクラスと呼べる存在はいない。セルヒオ・ラモスが怪我でコンディションが整わない中、国籍を変えたラポルテが招集されるのは妥当だ。スペインのCB1番手はビジャレアルのパウ・トーレス、勢いのあるアトレティコ・マドリードやエルモソはユーロの招集外、エリック・ガルシアはマンチェスターシティでほとんど試合に出られていない。この状況を踏まえるとラポルテはスペイン代表のスタメン起用が濃厚だ。
さらにプレースタイルも非常にスペインとフィットしている。ビルドアップにこだわるスペイン代表ではラポルテのパス能力の高さが光るだろう。フランス代表ではカウンター中心であるのでCBにはどうしても守備力が必要とされる。対人面を考えるとフランス代表のセンターバック陣と比べると後手に回ってしまう。しかしラポルテもスペイン代表での生き残るためにはサイドに釣り出された時の、対人を磨く必要がある。
終わりに
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今シーズンあまり出場できていませんが、ラポルテのビルドアップ能力はプレミアリーグ1だと思っているので現在の状況に耐えて、シティで再び花を開いて欲しいと思っています。
頑張るんだ〜恥ずかしがり屋さんだけど、、、