今回はバイエルンの生けるレジェンドの1人でもあるダビド・アラバ選手についてご紹介したいと思います。名将ペップにも愛されてアラバロールなるものまで誕生した選手なのでぜひ知っておきましょう。
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基本情報・成績
ポジション:左サイドバック、センターバック、アンカーetc
所属:レアル・マドリード
オーストリア代表
生年月日:
市場価値:5500万ユーロ
20-21シーズンの成績:43試合2ゴール6アシスト
バイエルンでの成績:429試合33ゴール54アシスト
プレースタイル
ポジション
基本的には左サイドバックが1番の適正ポジションだ。守備面はバイエルンというチームの相手押し込む特性がある以上、測りづらいがワールドクラスというわけではない。
センターバックとして起用することも十分に可能、世界的に高いレベルにある。特にビルドアップで違いを生み出せるためバイエルン時代も重宝されていた。
アンカーやトップ下は起用された回数が少ないため、レアル・マドリードという世界最高峰の結果を重要視するクラブでは起用されないと考える。
フィジカル&高サッカーIQ
アラバのフィジカルは欧州トップレベルだ。そのフィジカルにあぐらをかくこともなく、サッカーIQ、戦術理解度も高いのがアラバを隙のない選手へと導いている。アラバは優れた頭脳から成せる予測力と肉体的な才能である快速を生かしてカウンターの芽を先回りして潰してしまう。バイエルンがほとんどカウンターを受けないのもアラバの個人の守備能力が為すところが非常に大きい。また並外れた予測能力の高さからインターセプトも得意としている。1体1が優れているわけでないものの、ポジショニングでなんとかしている。アラバを置いておけば攻撃面で支配できるため、相対的に守備の時間を減らすことが可能なのもアラバをセンターバックとして利用するメリットとなっている。
またバイエルン時代にはフリックによる複雑なプレス体系についても見事に適応している。アルフォンソ・デイヴィスが相手のウイングにプレスをかけた際には自身がカバーに回るために、アンカーのチアゴがアラバ自身が開けたポジションを埋めたのを確認してからポジションを変えるというクレバーさを発揮していた。
下のサイトでアラバについて動画付きで解説しているのでぜひ確認してほしい。

高いキック精度
アラバの最大の武器の一つが左足にキックだ。遠近中全ての距離のパスの質が非常に高い。その左足のキック精度の高さはパスだけでなく、クロスやフリーキックと言ったフィニッシュの場面にも見事に応用されている。そのキック精度からアラバはフリーキックの名手の1人に数えられている。コースを狙った速く落ちる球種のフリーキックは来るとわかっていても反応した時には時すでに遅しだ。
そしてアラバのキック精度が牙を剥くのは、アラバがディフェンスラインに起用された時に違いない。サイドバックであれば高性能クロスを放り込むことができる攻守ともにハイレベルな選手となる。センターバックであれば、フィードで曲面を打開したり後方から正確なビルドアップでチームの攻撃をクリエイトする存在になれる。

上の図はアラバとファンダイクの攻撃に関するスタッツをまとめたものだ。このチャートからもわかるようにアラバのパスに関するスタッツはファンダイクを圧倒している。ファンダイクも後方からのロングフィードやビルドアップにかなりの定評がある選手にも関わらず、アラバのスタッツと比べてみると差は歴然だ。
ビルドアップ、ショートパス、キーパス、アシストの面においてもはやアラバの勝るセンターバックはいないと見ていいだろう。このようにアラバは主戦場を変えても自身のキック精度の高さを上手に生かしている。
高レベルのマルチロール
アラバの優れている点の一つは様々なポジションをハイクオリティでこなすことができる点だ。本職の左サイドバックでは「世界最高は誰か」という論争に加わるほどのレベル。そして最近ではセンターバックに活躍の場を移すと2020年には「世界最高のセンターバックは誰なのか?」という議論にセルヒオ・ラモス、ファン・ダイクらと比較されるほどの活躍を見せた。
そしてあまり起用されないがアンカーとしても十分に起用することが可能なレべル。さらにはオーストリア代表ではトップ下を主戦場とするという攻守両面で起用できるという化け物っぷりを発揮している。攻撃、守備共にリーダーシップを発揮できる点も非常に評価できる。
ちなみにアラバの出場ポジションを以下の表にまとめた。表から見てもわかるように適正ポジションは数あるこなせる中でも、やはり左サイドバックかセンターバックになるようだ。
ポジション | 試合数 | ゴール数 | アシスト数 |
左サイドバック | 243 | 20 | 42 |
センターバック | 116 | 6 | 5 |
セントラルミッドフィルダー | 48 | 4 | 9 |
左サイドハーフ | 17 | 2 | 2 |
ディフェンシブ・ミッドフィルダー | 8 | 1 | 0 |
レアルマドリード移籍までのあれこれ
アラバのレアルマドリード移籍は確定した。フライングで発表しがちなブンデスリーガであるが、アラバのケースについてはシーズン終幕後に発表された。
アラバはマルチロールをこなせるユーティリティ性と左サイドバック、センターバックを高水準で行うことができるので非常に人気銘柄となっていた。さらには契約満了によるフリー移籍ということでこれ以上ないお得なバーゲンとなっているときた。レアルマドリードの他に競合していたのはチェルシーやマンチェスターシティなどのプレミアビッグ6たち。アラバを狙うチームはもちろん金満と呼ばれるクラブばかり。チェルシーはランパード政権の時にランパードが強く獲得を要求したとされているが、トゥヘル体制になり報道は鳴りを潜めることとなった。
移籍の話が2転3転した今回のアラバの移籍のケースだ。なぜここまで交渉が難航したのかというとアラバ側が求める高額年俸だ。アラバはバイエルンとの契約更新に関しても28万ポンドもの高額年俸を要求したことがネックになってしまい、折り合いがつかなかった。レアルマドリードにはクラブの功労者であるセルヒオ・ラモスが減俸を条件とした契約延長するかどうかの瀬戸際の中、クラブのキャプテンを超える年俸を要求し続けているのだ。年俸面については1000万ユーロ(日本円にして約12億円)でレアル・マドリードと合意したとの報道があるが、おそらくこの基本給にボーナスを入れるとセルヒオ・ラモスを超えるくらいの年俸になるのではないかと予想されている。ちなみにセルヒオ・ラモスの年俸は1500万ユーロ(日本円にして約18億円)と推測されている。
バイエルン時代のアラバのトリビア
アラバのバイエルン時代のお茶目な様子がカメラにはしっかりと記録されていた。代表でキャプテンを務めているだけあって、彼の性格の明るさがこの一コマから溢れてくる。
このシーンではバイエルンの優勝セレモニーの時の映像だ。アラバが兄貴分でもあり親友でもあるリベリーにビールを持って追いかけているのだが、実はリベリーは敬虔なイスラム教の信者でもあるので宗教上の理由から飲酒が禁止されている。ビールをかぶりたくないリベリーとお祝いでぶっかけたいアラバの追いかけっこが見られる。過去にジェローム・ボアテングが優勝セレモニーでリベリーにビールをぶっかけてリベリーがマジギレしたこともあったので、おそらくノンアルコールビールを持って追いかけているはずだ。
終わりに
今回はアラバについてご紹介しました。DAZNではブンデスリーガを取り扱っていないため、国内最大手のサッカー配信サイトが中継してないだけあって知らない方も多そうです。今回の記事で少しでもアラバについて知っていただけたら嬉しいです!
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