マディソンの存在感
レスターにおけるマディソンの絶対的な存在感が発揮されたゲームだった。4バックと2ボランチでビルドアップをするレスター。それに対し4-4-2で2ボランチのコースを切りながら2トップはセンターバックをペナルティエリア脇に誘導。そこにウイングも加わり、終始レスターのセンターバックを押し込んだ状態でビルドアップを阻んだ。
レスターもシュマイケルのディストリビューション能力の高さを活かしたり、ペレイラの機転を活かしたプレーでうまく打開してマンチェスターシティのプレスを回避する。一番厄介なのはマディソンの存在だろう。ふらふらとボランチの脇までポジションを下げてきて、ルベン・ディアスが出るに出られないポジションを取る。ビルドアップを助け、そこからくさびやらヴァーディやペレス、バーンズの裏に高精度のボールを蹴り込んでシティのラインを押し下げた。
この日のマディソンはもはやフェルナンジーニョでは止めきれず、激しいチャージも軽やかな身のこなしでいなしてしまうと今度はドリブルでチャンスメイクもする。マディソンを経由したレスターの攻撃はどれも決定機につながる鋭いものだった。
さすがはプレミアリーグを代表する若手仲良しグループ、アベンジャーズの一員。彼の個人戦術の高さは同じくプレミアアベンジャーズのグリーリッシュにも負けず劣らずのものだった。
アケの失点で決着だが、、
試合は89分を回り、互いに攻め合う中、試合は意外な終わり方をする。ロドリからのパスをアケが引き受けるも猛然とプレスをかけるイヘアナチョをかわすことができず、PK献上。古巣相手にイヘアナチョがしっかりとPKを決め切り、レスターがしっかりとゲームを終わらせた。
この場面を除いてアケはかなり良いパフォーマンスを見せていた。ビルドアップは特に危なさもなく、守備も時折、マディソンにやれられる場面があったにせよヴァーディを試合の主役にしなかったのはアケのカバーの的確さがあったからだ。日本のシティファンはアケに対して最後を除いていいパフォーマンスだったと締めくくっている方が多かった印象だ。それに対して現地のマンチェスターシティファンはアケに対してかなり厳しい反応を見せていたが、、
しかしこのシーン、実はロドリもバッドチョイスをしている。
Players clearly telling Rodri to play it elsewhere pic.twitter.com/NS9mdFYvGf
— Free 8 (@unorthodoxcam) August 7, 2021
このツイートを見て納得するかもしれないが、他の選手がロドリにバックパスではなく前方へのパスをしろと指示しているのがわかる。この時、ロドリはイヘアナチョが視界に入っていたにもかかわらず、アケにかなり危険なパスを出してしまっている。これはロドリがターンすることなくセーフティな判断をとってしまったからこのプレーに繋がってしまったのだろう。
シティズンにとってはアケもシティの選手なら対応してほしかったのという気持ちもあるかもしれない。それ以上にロドリが昨季終盤からの不安定なパフォーマンスを今季もまた見せてしまうのではないかという不安も生じた。36歳のフェルナンジーニョを退団させなかったシティの意図が少しだけ感じ取られた。
アケ、ロドリにとっては厳しいシーズンが幕を開けようとしているかもしれない、、、
終わりに
王子様系男子のグリーリッシュがこの試合でマンチェスターシティデビューしましたね!やはりグリーリッシュとベルナウド・シウバが入ってからレスターがメンバーをやや落としたこともありますが、攻撃で押し込んだ時の打開はさすがです。この段階で引いた相手をいとも簡単に崩せるようになったので、シティの勝ち点の取りこぼしはさらに減りそうです。
シーズンの最初を飾るに素晴らしい好ゲームでした。今夏もプレミアリーグは熱いですね!