今回は昨季にクォン・スンテに変わって鹿島アントラーズの正守護神の座に君臨している沖悠哉選手についてご紹介します。まだまだ若く伸び代もある選手なので是非ご注目を!
基本情報
所属:鹿島アントラーズ
前所属:鹿島アントラーズユース
ポジション:ゴールキーパー
生年月日:1999年8月12日
昨シーズンの成績:30試合出場
プレースタイル
日本一呼び声高いキック
沖悠哉選手の最大のストロングポイントは高いキック精度だ。キック精度はもはやGKのレベルにあらず、中盤の司令塔のようだ。鹿島アントラーズが昨シーズンの調子をあげた時期は沖悠哉が正GKとして固定され始めた頃と重なる。
現代サッカーではゴールキーパーからのボールの配給は不可欠。前線からのプレスが強烈になりつつある現代サッカーでは、ゴールキーパーが正確に後ろから繋げなければ攻撃権をまともに持たせてもらえない。プレスにも及び腰にならず、正確なボールを蹴り分けることができる沖悠哉は現代的なゴールキーパーと言えるだろう。
沖悠哉は相手が前がかりになっていれば、ファーストプレスを外すかのように、ディフェンスラインを飛ばして、フアン・アラーノ、荒木、松村、和泉といったサイドアタッカーに直接キックでボールを送れる。さらにはハーフライン奥にポジションを取る、エヴェラウド、上田綾世にも高確率でボールをつけることができ、沖からの展開で一発で局面打開することができる。
これらのキックに加えて沖は、パントキックの判断と精度も素晴らしい。カウンターアタックが多い鹿島アントラーズにはうってつけだ。パントキックは回転も綺麗で弾道も低い。味方も取りやすく、それに対峙するディフェンダーも対処が難しいことだろう。
凄まじい反応速度
今度はゴールキーパーの生命線であるセービングについてだ。沖のセービングの中でも優れているのは至近距離のシュートへの対応。最後の最後まで上体を崩さないし、脚も残してブロックの入る。飛び出しの判断も若い割には間違わないのでU-24日本代表選出も納得だ。
身長は低いがミドルシュートの対応もポジショニングで何とかしている。
コーナーキックの際には外国人選手で強面なエヴェラウド相手にも臆することなく、大声をあげてポジションを修正する。声はあまり通らないタイプであるが、キーパーとして重要な声出し係も怠らない。
まだ目立った弱点も
若さゆえにまだまだ改善すべき点は残っている。
一つはファンブルが多いこと。失点には繋がっていないものの、3試合に1回くらいファンブルして危険を招くので改善が必要だろう。また身長があまり高くないので、ハイボール処理を苦手としている。相手に体をぶつけられて、体勢を崩してファンブルしがちだ。もっと試合経験を積めば、ボール処理にも磨きがかかるだろう。
さらにはカウンター時に焦って相手にプレゼントパスしたり、プレーヤーの背中に当ててしまいピンチを招くこともたまにある。こちらも経験によって改善していきたいところだ。
結局のところ凄さは?
これらから沖悠哉の凄さは、至近距離からのシュートのセービングと高いキック精度といえる。そして後者については日本一レベルまで成長しており、今季でどのようになるのか見てみよう。
これからの期待
U24代表選出
沖悠哉のU24代表選出には少し驚いたが、今の活躍ならありえるだろうと感じた。現在次世代の日本代表のGK争いは激しくなっている。サンフレッチェ広島の大迫を筆頭に、鹿島アントラーズの沖、湘南ベルマーレの谷が続いている。
沖悠哉のセービング技術はまだ大迫には届かないが、キックの点では沖に軍配が上がる。これからの日本代表の正ゴールキーパーはこの二人のどちらかになる可能性が高い。
鹿島アントラーズユース
沖悠哉はクラブの根幹となる貴重なユース上がりの選手だ。ユース時代からキックを特に練習していたとだけあって、彼自身も武器を理解しているのだろう。
少し声質があまり通らなそうなタイプであるが必死にゲキを飛ばすのは頼もしさを感じる。動画からも少し控えめでおとなしそうなイメージがあるが、そこがまた鹿島アントラーズの選手らしさを醸し出している。さらにはユース時代の監督は熊谷浩二だ。鈴木優磨や町田に続く熊谷チルドレンの一人であるので、これからの大成に期待がかかる。
昨シーズンのACLの出場権を懸けた勝利が絶対条件のC大阪戦で引き分けに終わり、人目をはばからず涙を流した場面に新たなる鹿島アントラーズのアイコンの誕生を期待した方も多いだろう。しかし鹿島アントラーズというチームの特徴上、海外移籍に送り出してしまうので沖悠哉選手の活躍を見られる時間は限られているかもしれない。
終わりに
今回は昨シーズン急に姿を現した鹿島アントラーズの新星ゴールキーパーについて特集しました。元韓国代表で鹿島アントラーズのチームメイトであるクォン・スンテ選手とは特別な関係を築けているそう。これからもキャリアも長く、実績もある大先輩のクォン・スンテ選手から学ぶものが多いと思うので、ガンガン成長してほしいです!
ちなみに年俸は1500万円と噂されていますが、ユース上がりなのでもうちょっと少ないかも、、
がんばれー
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