デクラン・ライスのプレースタイルを日本一詳しく解説!移籍の噂、マウントとの関係は?

プレミアリーグ
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今回はどんどん評価を高めているイングランドの新たな皇帝のデクラン・ライスについてご紹介します。おそらく「ウエストハムですごいらしいけど、何がすごいんだ」と疑問に思っている方が多いので、わかりやすくご紹介したいと思います。

基本情報・成績

ポジション:アンカー、インサイドハーフ、ボランチ

所属:ウエストハム

生年月日:1999年1月14日

市場価値:7000万€

イングランド代表での成績:27試合2ゴール

ウエストハムでの成績:166試合8ゴール8アシスト

プレースタイル

プレミアリーグトップのディフェンス能力

デクラン・ライスのプレースタイルを一言で表すと「潰し屋とレジスタの融合」だ。

ライスのプレースタイルの最大の特徴は『驚異的な読みによる』守備力だ。ディフェンスというのは一般的に経験の蓄積による読みが鋭さを増して、上達していくものだ。しかしデクラン・ライスは若くしてすでにディフェンスにおいてはサッカーを広く見てもトップクラスの域に達している。

一対一の強さはもちろん空中戦も強い。インターセプト数も1試合平均2.1回と素晴らしいスタッツだ。空中戦勝率、インターセプト数、タックル数、タックル勝率、カバー回数のどれもプレミアリーグのトップ10にランクインするという圧巻のスコアを記録している。これらのスタッツだけでいかに彼が優れたディフェンシヴミッドフィルダーであることがわかるだろう。

長い足を生かしたスライディングタックルも巧みだ。その上、中盤の潰しや敵ポジションに関わらず、守備もクリーンでイエローカードは非常に少ない。今シーズンもここまでプレミアリーグ27試合に出場して、イエローカードの枚数はたった2枚。ここまでの安定感を持った守備的ミッドフィルダーはまれだ。

彼のディフェンス能力の高さは観察力から来ている。相手チームの選手の配置とボールを持っている敵選手のボールの持ち方や体の向きなどを考慮して素早くコースを消しにいく。そして自らの間合いに誘い、スライディングタックルでボールをカットするのだ。ピッチを広く見る視野と展開を読む力、敵の観察力を総合してライスはボールを刈り取る。

ピッチを広くカバーしているものの、ポジショニングはまず間違わない。今シーズンもここまでプレミアリーグ全体で2位となる走行距離を記録している。プレミアリーグの過酷な上下動にも怪我なく耐えられるのもデクランライスのプレースタイルと言えるだろう。

最近では自身のプレースタイルにさらに磨きをかけ、フィニッシュに絡む能力もあげてきており非常にオールラウンダーなプレーヤーに近づいている。

デクラン・ライスのヒートマップ
https://breakingthelines.com/player-analysis/player-analysis-declan-rice/より抜粋

合理性重視のパススタイル

デクラン・ライスのパスはとても合理的と言える。基本的には攻撃の際も守備の要として中盤のそこにどっしりと構えているため、ファイナルサードでのパスや縦パスはあまり多くない。ボールを失わない、セーフティを優先したパスを出す。

また利き足は右足であるが、左足でのキックにこれといった苦手意識にないように思われて、ボールを受ける前に何度も首振りをしてその状況に応じた足を使い分けて簡単にボールを展開できる。フリーになったり、味方をサポートするポジションの最適解を常に見つけていて現代フットボールに必要なビルドアップ能力と守備力を兼ね備えたプレーヤーとなっている。

またデクラン・ライスのパスの多くはダイレクトパスで占められている。ライスはシンプルなプレーを好む傾向にあり、ボールを持てばまずパスを選択する。またボール奪取回数が多く、素早く展開する必要が毎回求められるので自信のプレースタイルを改良しているようにも感じ取れる。

唯一デクラン・ライスの弱点として挙げられているのはプレス耐性とされる。その証拠はデータが示している。下の図の縦軸はプレッシャーの中でのパス本数を示しており、横軸はボールを失った回数を表している。デクラン・ライスを見るとボールを失う回数は少ないが、プレッシャー下でのパス本数は非常に少ないことがわかる。

http://outsideoftheboot.com/2020/06/08/scout-report-declan-rice/より抜粋

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