スペインの名門と言えばバルセロナですよね。かなり歴史あるチームで多くのバロンドーラーを輩出してきました。そしてまさにティキタカ(スペイン語でクラッカーを意味しパスサッカーを表現する)を体現したチームでした。
しかし近年バルセロナが衰退しているのではと言う意見も多いです。主にチャンピオンズリーグ関係なんですがね、、、
あの一世を風美したMSN以降のバルサを少し振り返ろうと思います。
近年のバルセロナ
転換期となったMSN時代の終了
最強MSNが解体され、ルイス・エンリケ監督の後を引き継いだのがバルベルデ監督です。
彼は戦術家です。ネイマールの不在はシステムの変更で埋めることにしました。
【ちょっとここでMSN解説】
MSNとは、メッシ、スアレス、ネイマールの頭文字をとって名付けられました。このスリートップの破壊力は史上最強クラスでした。
近年ではレアルのBBC、リバプールのサラー、フィルミーノ、マネのファンタスティック・スリーが最強レベルのスリートップですね。
しかしMSNが別格なのは、彼らに対するチームの依存度です。MSNがピッチでプレイした3シーズンの成績は異常です。3シーズンでなんと364ゴール211アシスト!!
MSNはたとえ1人が封じられたとしてもバロンドール級の選手が残り2人いるようなもんで止めるのはほぼ不可能です。メッシを中心にネイマール、スアレスが黒子に徹していたため止めるのは無理難題。破壊力は異次元です。
変幻自在のドリブルとバルサの特徴でもあるサイドアタックを失ったバルベルデ監督はシステムを4−4−3から4−4−2に変更します。このことにより中盤のスライドで守備を行うようになったバルセロナはメッシに攻撃力を全フリしてもらう形になります。この変化によってメッシとアルバのホットラインが開通したのです。常勝軍団の体裁を保ちつつもこの時から、バルセロナらしいサッカーは少しずつ消え始めていました。
唯一、圧倒的存在感、アイコンとしてバルセロナを象徴していたメッシもついに退団し、ポストメッシの座をめぐる新たな時代が始まりを迎えています。
ラ・リーガでの圧倒的強さにも陰りが、、
バルセロナはリーガで安定した成績を収めます。18−19シーズンでは無敗優勝まであと1歩のとこまで行きました。優勝を決めた残りの消化試合をメンバーを思いっきり変えて挑んだら守備崩壊と言う感じで負けてしまいました。
しかし、それでもラリーガでは頭1つ抜けた得点力を発揮し連覇します。この時も最大のライバレアルマドリードにリーグ戦では負けませんでした。(レアルマドリードの戦績がファンにとってはかなりウェイトが高い)ですね。ラリーガではほぼ百点満点の成績でした。
が、ここまではエルネスト・バルベルデ時代のお話です。
チャンピオンズリーグの成績の悪さからバルベルデ監督を交代するとラ・リーガでもポツポツと勝てない試合が増えていきました。わずか1シーズンのキケ・セティエン監督時代には宿敵レアル・マドリードに3年ぶりのリーグ優勝を譲りました。リーグ戦ではレアルマドリー相手に1得点もあげられずに1分け1敗と低迷。チャンピオンズリーグ終了後ほどなくしてクーマン監督にバトンタッチとなります。
戦術的には優れていないとされるクーマン監督ですが若手を積極的に起用し、新陳代謝を図りました。カンテラーノやぺドリや、デストなどの若手を積極起用しなんとかリーグ戦3位とコパ・デル・レイを確保します。しかし宿敵レアル・マドリード相手にシーズンダブルを浴びてしまったので今シーズンの再起が期待されています。
チャンピオンズリーグの失態
近年のバルセロナの衰退を象徴させる一番の要因はチャンピオンズリーグでの大敗です。
【vsローマ】
ファーストレグでホームで4ー1と勝利を収めるもセカンドレグで0ー3でアウェイゴールの差で逆転負け。戦力的にも圧倒的にバルサが上回っていた上で敗北。
背水の陣で臨んだローマに執念を見せ付けられる形で敗れた。
しかしこの時のローマの戦術変更は歴史に残るほど素晴らしい戻った。
【vsリバプール】
ファーストレグホームで3対0で勝利をするもセカンドレグ要塞アンフィールドで0対4の大逆転負け。リバプールが主力を欠いていた上に、4点目がまさかの失点過ぎた。
【vsバイエルン】
コロナウイルスの影響で大会形式が変わってしまい、一発勝負の試合でバイエルンと対戦。終始ドイツ王者に支配されてしまい2-8と言う歴史的なスコアで敗北を喫してしまう。
【vs PSG】
要塞カンプノウにPSGを迎え入れて臨んだチャンピオンズリーグラウンド16。レアルマドリード行きの噂も挙げられていたエンバペにハットトリックを許し1-4で大敗。セカンドレグも逆転叶わず2戦合計2-5で儚く散ってしまった。
このようにチャンピオンズリーグではどこか勝ちきれなかったのです。
セティエン監督
バルセロナのパスサッカーを復活させようと言うことで就任したのがこの監督です。よくも悪くもバルベルデ監督時代には、バルサが理想と掲げるパスサッカーではなくなってしまったのでクライフに薫陶しているセティエン監督に白羽の矢が立ちました。
3人の監督に断られたどり着いたと言う噂もありますが、、、
ベティス時代ではラ・リーガで最も美しいビルドアップを行なっているとかなり評判も良かったのでバルセロナ時代の凋落は非常にショッキングでした。ただエルネスト・バルベルデに比べると修正力は低く、後半もゲーム内容を改善できない状態がシーズンを通して続いてしまいました。そしてバイエルン戦の後に無惨にも解任されてしまいました。
クーマン監督
現在バルセロナで若手を中心にチームの復活を目指しています。4-2-3-1を好みますが、ここにきて柔軟なフォーメーション変更も見せており、メッシを中心にチームの心を徐々に掴み始めています。
メッシの退団報道が連日流れる中、徐々にバルセロニスタにも希望が見えるようなニュースが出てき始めました。最大のミッションはメッシが来季もチームに残りたくなるようなバルセロナを作ること。過去にオランダ代表も指揮した名将だけに期待が高まってきています。
中心選手
デパイ〜新たな王様〜
国籍:オランダ代表
ポジション:センターフォワード
生年月日:1994年2月13日
推定市場価値:4500万ユーロ
オランダ代表のエースで今季フリーでバルセロナにやってきたメッシ無きバルセロナの新たなエース候補。高精度の右足と高次元のテクニック、完成されたフィニッシュなどと攻撃センスは世界トップレベル。今シーズンも加入1年目からバルセロナに馴染み大活躍の予感。
デ・ヨング 〜アスリート並みの身体能力の知的ダイナモ〜
国籍:オランダ代表
ポジション:インサイドハーフ、ボランチ
生年月日:1997年5月12日
推定市場価格:9000万ユーロ
体の耐久が化け物でオリンピックに出れるレベルだとフィジカルコーチに分析されている。もちろん体幹も強く、細身な体で敵を吹っ飛ばす。その体とは裏腹にプレイはかなり知的でゲームメイクをするタイプ、そのパスをさばく姿は華麗と言わざるを得ない。
これといった弱点エピソードもなくまじで優等生
ぺドリ〜若き中盤のマエストロ〜
国籍:スペイン代表
ポジション:インサイドハーフ
生年月日:2002年11月3日
推定市場価値:8000万ユーロ
メッシやイニエスタに憧れ育った生粋のバルセロニスタ。いわゆる水を運ぶ人と言われる選手でありとあらゆる場面で気が利く選手だ。攻撃においては効果的な楔のパスをバンバン通すし、中盤を走り回ってボールを刈りそのままショートカウンターを演出する。チームに常に置いておきたい存在だ。
テア・シュテーゲン 〜なんでも止めちゃうお兄さん〜
国籍:ドイツ
ポジション:GK
推定市場価格:7000万ユーロ
生年月日:1992年4月30日
ビックマウスで世間を騒がせるがそれだけの実力を持っているドイツ代表のゴールキーパー。
致命的なミスをたまにするが、それ以上にシュートを止めてくれる。バルサの守備を一手に担っていた時期もある。
契約延長は少し難しいツンデレ派。もし彼と契約を結ぶなら彼を大切に扱ってあげて下さい。
最後に
僕はレアル・マドリードのファンですがバルセロナの試合も観ます。今回はバルセロナの記事になってしまいましたが、サッカーを広い目で見ることも重要かなと思います。
書き綴っていったらバルサファンにめちゃくちゃ怒られそうな記事になってしまったので、バルサファンの皆さんごめんなさい。