今回はマンチェスターユナイテッドで不遇の時期を過ごしているアヤックスが生んだ働き者でクリエイターなドニー・ファンデベークのプレースタイルについて徹底解説!不遇の扱いの理由やサッカー界では大物の娘である彼女についてもご紹介!
基本情報・成績
ポジション:2ボランチの一角、インサイドハーフ
所属:エヴァートン
前所属:マンチェスター・ユナイテッド
オランダ代表
生年月日:1997年4月17日
市場価値:2500万ユーロ
アヤックスでの成績:175試合41ゴール34アシスト
オランダ代表での成績:19試合3ゴール
プレースタイル
玄人好みの選手
ファンデベークには特別優れた技術やフィジカルがあるわけではない。またファンデベークには優れたプレーヴィジョンがあるわけでもない。しかし彼は気の利いたポジショニング、献身的な守備、運動量を武器に欧州の舞台で闘っている。
ファンデベークは縦パスが多い選手でもないが、要所、要所で鋭いパスを入れることができる。また盤面を落ち着かせるパスでチームが攻撃に焦りすぎないようにバランスを取ることも多い。試合を局面局面でなく、90分で計算できる賢い選手である。
18-19シーズンのアヤックス躍進の理由にデヨングやファンデベークがピッチ上で即座に修正をし、チームとしての立て直しが早かったことが挙げられる。柔軟な4-3-3の中、ファンデベークはデヨングと共にチームの指揮をとっていた縁の下の力持ち的存在なのだ。
ポジショニングの良さも彼の特徴の一つだ。オープンプレーの中で空いたスペースに走り込む動き、味方をフリーにするランニングのどれも欧州でも高水準にある。またフリーランは彼が主戦場としている中盤だけでなくファイナルサードでも見られ、アヤックス時代には自らDFの間をつくスペースにタイミングよく走り込みフィニッシュに絡んだり、ファーポストランでフリーとなり最終的にはゴールを叩き込んでいる。
自分一人であれこれするよりも味方と連携してスペースを作ったり利用したりが上手な選手なのだ。
フィニッシュにも絡めて計算のたつ選手
先にも述べたようにファンデベークはスペースを見つける能力が非常に高い。それはボックス内でももちろん発揮される。味方の動きを見ながらポケットに入り込み落ち着いてシュートを決める。アヤックス時代は特にタディッチとのボックス内の連携が素晴らしく、タディッチがCBを引っ張ったスペースを見つけ得点を量産していた。
またボックス内でのボールの引き出し方がストライカーのようで半身で鋭い縦パスを見事に処理する。ワンタッチ目で自分の置きたいところにボールを置けていることが冷静なフィニッシュに繋がるのだろう。
またビッグマッチに強いことも魅力的だ。マンチェスターユナイテッドでの不遇ぶりより話の中心がアヤックス時代になりがちであるが、チェルシー、ユベントス、トッテナムといった名だたるチームから冷静なフィニッシュを決めてみせた。
ボックス内への侵入以外にも守備貢献も大きい。特段フィジカルに優れているわけではないが、激しいチャージで相手の侵入を阻む。足を出すことも決して恐れないため、ボールハンターとしても振る舞うことができる。1試合平均で2.2回のタックルと1回のインターセプトを成功させている。ファンデベークは攻守両面で計算立つ非常に有用性の高いプレーヤーなのだ。
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