アザールの不調の原因を探る〜ペレスの不可解だった点〜

レアル・マドリード

今回2編にわたってアザールの不調を究明する第2弾である。アザールの不調の原因になった要素をメディアの表には出なかった情報を交えて紹介する。

1、プレシーズンでの異変 〜背番号50事件〜

 アザールは2019年夏、ジダンの要望を聞き1億2000万ユーロという高額でレアル・マドリードに加入した。ベルナベウには5万人ものの観客がアザールの入団会見を観にやってきた。しかし、その頃からアザールの体型が全く絞れていないことに違和感を覚えたかたも多かっただろう。

 アザールの不調の原因はまずプレシーズンにあると考えられている。彼はプレシーズン前、チームと合流したとき、メディカルスタッフを焦らせた。アザールはベスト体重よりも9kgも太っていたのだ。太りすぎてプレーできる状況にないとメディカルスタッフはコーチ陣に伝えた

 アザールはヒューストンでレアル・マドリードデビューを果たしたわけだが、その背番号は50という普段目につかない数字であった。この数字になったのは、人類が月に降り立って50周年を祝してという理由がメディアに発表された。ヒューストンは航空宇宙産業が盛んに行われており、その地でスター選手がそのような背番号をつけたのは納得がいくだろう。しかしそれはあくまでも表向きの理由であった。

 アザールがあまりにもオーバウエイトの状態で合流したのでそのままの状態で試合に出るのは不格好であるし、スポンサー、ファンともに失望をあらわにすることが予想された。そこでチームはアザールの体型を誤魔化そうとした。ユニフォームをワンサイズ大きくし腰回りを詰めるなど工夫を凝らし、アザールが太ったのを隠そうとした。しかしそれだけでは本来与えようとした「7」の背番号では布が余ってそれもまた、太っていることを強調させてしまうので背中を大きくカバーできる「50」の番号をつけたのだ。

2、度重なる怪我

  アザールの不調を招いた最大の要因は太りすぎでもなく、度重なる怪我であろう。シーズンの最初から3試合は筋肉の断裂のため欠場した。アザールはプレースタイル上、ファウルを受けやすい。その例としてアザールはリーグ戦では23分に一回ファウルを受けている。この環境下ではいつ怪我をしてもおかしくない。逆に今までプレミアリーグでファウルをもらいながら大きな怪我なくシーズンを過ごせていたのは、幸運だったのかもしれない。

 アザールは今シーズン足首の怪我に悩まされ続けた。プレシーズンでは足首の違和感により試合を欠場した。またPSG戦ではムニエのタックルを足にくらい、右足の腓骨を骨折した。調子を上げていたアザールにとって、この離脱はとても痛かっただろう。その後、ラ・リーガのタイトルをかけた重要なクラシコ前に再び、右足首を骨折。コロナ渦での中段がプラスに働き、シーズン後半では復活するものの、CLでのマンチェスター・シティ戦では重要な働きを見せることができなかった。

 アザールとしては珍しく慢性的な怪我に悩まされるシーズンであった。マドリディスタはムニエのタックルをうらまずにはいられないシーズンになってしまった。しかし、アザールは出場した試合でも輝きを放てなかったのも確かである。

3、ペレスの気がかりだった点

 レアル・マドリードはアザールと継続的に連絡もとってきた。ジダンは獲得を熱望していたがペレスがまったをかけ続けてきた。アザールがいなくてもレアル・マドリードには、アセンシオやヴィニシウス、イスコなどといった才能あふれる上に、タイプが異なるウインガーがいるから獲得する必要がないというのがアザールは必要ないというのがペレスの考えだった。私自身もヴィニシウスの成長を妨げるのであればアザールは必要ないと考えていた。

 アザールの体重が9kgもオーバーしていたのを聞いたとき、スタッフはチェルシーとの交渉を仲介した人物にアザールの性格を尋ねたという。そこから分かった人物像は「何も尊敬しない、無責任な人物、裏を返せば肝が座っている人物」であるという。ペレスはもしかしたらそのような人物像をいち早くみ見抜いて待ったをかけていたのかも知れない。

参考 

「footballista 9月号」

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