ガレス・ベイルの取扱説明書〜マドリディスタより〜

プレミアリーグ
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ガレス・ベイルのプレースタイルはカウンターの申し子兼ボックス内での強さだ。そんな彼のプレーを独自に集計した得点方法、各国リーグでの特徴から分析した。

彼の最高の相方はハリーケイン!その理由についても出場時間などからも考察した。

成績

トッテナム在籍(1度目):203試合56ゴール54アシスト

レアル・マドリード:251試合105ゴール68アシスト

トッテナム在籍(2度目):34試合16ゴール2アシスト

ベイルの得点分析

ベイルの退団までのレアル・マドリードでの3シーズンの得点を分析し、分類した。ベイルの得点内訳は次の通りだ。

やはりベイルの最大の得点源はカウンターである。このカウンターのほとんどはロングカウンターであり、ショートカウンターは最後の小さな飛び出しに含まれる。またそれに続くのがボレーシュートだ。多少ラフなボールでもベイルはボレーで叩き込むことができる。マドリー時代のスーパーボレーを何度も見たことがあるが、少し意外な結果になった。

ベイルの得点シーンから分析するに、ベイルはやはりボックスでも仕事ができ、カウンターで際立った結果を出せる選手であることがわかった。

ベイルのマドリード時代の得点はこちらから

ベイルの不調の理由

ここ3シーズンのベイルは明らかに出場機会も少なく、コンディションが低い。またもともと動き出しが多い選手ではないがその回数も圧倒的に少ない。

コンディションの不良の原因は怪我の多さであろう。ラ・リーガは他の4大リーグよりもスプリント回数が圧倒的に少ない。デヨング、デンベレの筋肉系の怪我もこれが原因だった。ベイルも同様、慢性的な筋肉系の怪我に悩まされておりもはや彼の脚はガラスの足になってしまっている。安定してプレーできないことがそのままコンディション不良につながっていた。

また現在所属するトッテナムに対し、プレミア下位チームはファイナルサードでの崩しに脅威はないとして、撤退守備を敷くことが多い。スペースがあった方が生きるベイルにとっては武器を奪われることになっている。事実ベイルがプレミアリーグで出場した試合のほとんどは下位チーム相手だ。

なぜ数シーズン前のラリーガでは活躍できたのか?

当時のベイルは明らかにコンディションがよかったし、プレー選択に自信があふれていた。難しいシュートこそベイルは得意としていたのだ。

またラリーガは現在ほど3強とそれ以外のチームの力が拮抗していなかった(放映権の分配が均一ではなかったため)。ラリーガで16点を叩き出したベイルの当時の出場機会は勝利が見込まれる格下との戦いはほとんどだった。

ラリーガのチームの戦い方も関係するはずだ。当時のスペインは現在よりも間とボール保持を美としていた。加えてマドリーの守備は現在のようにしっかり構築していたわけではなく、しっかり引いて弾き返す形であったのも相手を引き込むといった意味でカウンターをしやすかっただろう

またレアルマドリーには世界最高レベルに出してとパスの出し手がいる。モドリッチやクロース、マルセロといった砲台があり、彼らは狡猾で一瞬の隙で最高のパスを通せる。モドリッチなどのアシスト能力の高さもベイルの能力を際立たせていたに違いない。

トッテナムの救世主へ

トッテナムに加入してすぐに怪我をしてしまいチームへの合流も遅れてしまい、トッテナムファンからベイルは懐疑的な目を向けられていた。事実シーズンの序盤は要所、要所で活躍を見せるもあまりにもプレーに波がありすぎた。得点数も伸びないまま、シーズンが終わりに近づいていく。

しかしベイルの最適解がマンチェスターシティ戦で見つかった。ケインとの共存だ。前述したようにベイルのスピードを生かせる砲台のあるなしではベイルのパフォーマンスは大きく変わる。ケインがベイルへのパスを供給する供給する砲台となる役割を見つけてからベイルのパフォーマンスはどんどんと上がっていった。

シェフィールド・ユナイテッド戦ではハットトリックを決め、公式戦6試合で6ゴールを叩き出すなど量産体制に入ったベイルは誰にも止められなかった。クラブ最大のライバルであるアーセナルにリーグ順位では負けられないスパーズだが、最終節でレスター相手に大苦戦。逆転を許しレスターにスタジアムの空気感まで持っていかれてしまう。アーセナルがブライトンに勝ち越す中、絶対勝利が必要状況でベイルが救世主となった。レスターが前がかりになった隙をついてベイルの猛カウンターが炸裂。結果2点を奪いチームを救ったのだ。

この試合を終え、トッテナムではベイルのレンタル期間延長を求める声が急増した。名誉なことにプレミアリーグ復帰1年目からベイルが最も少ない時間でゴールを決めることができるプレミアリーグの選手となった。約80分に1点と恐ろしいペースでベイルは点を取り続け、トッテナムの救世主へと昇華したのだ。

終わりに

ベイルはジョゼに「またレアル・マドリードに戻って干されたいのか?」と脅された?ようにレアル・マドリードでのキャリアはもうほとんど望めないだろう。CR7に変わるアイコンとして期待されていた選手だけに、もう一度輝かしい姿を見せてくれることをスペシャル・ワンとベイル自身に期待しよう、

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